RSS | ATOM | SEARCH
脱原子力を阻むホールドアップ条項
 交渉相手を契約破棄できない状態に追いこむための契約条項をホールドアップ条項と呼びます。最近、問題になったホールドアップ条項が、東京電力の経営責任を問わず賠償金を国が立替払いする自民党の法案です。この法案が通ると日本国民はホールドアップ条項を東京電力と結ばされることになります。原子力事故で巨額の損失を出した東京電力が返済を繰り延べを求めたら、日本国民の債務回収を代行する日本政府は、この要求を受け入れなければならない状態に陥ります。なぜなら、強引に債務を回収すると東京電力が倒産するからです。

 昭和30年代、日本のエネルギー源を多様化するため、当時の日本政府は原子力発電を推進しました。これを、原子力発電が全電力の30%を占める現在の日本のエネルギー行政に当てはめてみましょう。過去の日本政府は、現在のエネルギー政策の担当者にホールドアップ条項をつきつけているのです。原子力発電をただちに全廃したら、節電を地域によっては30%から50%にしなければなりません。

 ところが、永田町や霞ヶ関の政治家や官僚、また彼らの政策を報道する東京メディアの関係者は、現在の日本国民が過去の日本政府からホールドアップ条項をつきつけられていることを、ちゃんと理解できていないのです。日本のエネルギー政策の閉塞感は、無責任なエネルギー政策の担当者によって生まれ、彼らの主張を鵜呑みにする東京メディアの関係者の無責任な報道によって、拍車がかかるのです。

 ここで大事なことがあります。いくつかの先進的な自治体は、電力供給に責任を持つため地元の原子力発電の即時撤廃に反対しながら、自治体の取り組みとして再生可能エネルギーの発電量を増やし、将来、原子力発電所を全廃させることを目指しています。けれども、このような自治体の責任者が、永田町や霞ヶ関のエネルギー政策の担当者と、このような枠組みを話し合いによって合意することは絶望的だということです。なぜなら、交渉相手になる永田町や霞ヶ関のエネルギー政策の担当者自身が、このようなホールドアップ条項を過去の日本政府からつきつけられていることに気づいていないからです。

author:taiga, category:-, 13:09
comments(1), trackbacks(0), pookmark
スポンサーサイト
author:スポンサードリンク, category:-, 13:09
-, -, pookmark
Comment
関電の姫路第二発電所5号機が故障したそうです.

関西では15%節電要請でもめているところに,この事故.結果的に,関電にいいようにやられている感じがして仕方ありません.

ホールドアップ条項.懸念すべき事態がよくわかりました.技術も含めた,日本の発電システムの価値が下がる一方ですね.
とおりすがり., 2011/07/03 2:57 AM









Trackback
url: http://jpquixote.jugem.jp/trackback/94