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財政出動派と財政再建派は一致できる(創発を生むミーム 2017/02/01号)
 創発を生むミーム 2017/02/01号の「財政出動派と財政再建派は一致できる」の全文記事です。
 
2017/02/01号
財政出動派と財政再建派は一致できる

財政出動による経済成長と、プライマリーバランスの順守による財政再建は対立する考えです。しかし、「なぜ、そうするのか」を突きつめれば、根っこは同じです。つまり、経済成長です。財政出動なら分かります。政府が支出を増やせばそれだけ景気は良くなります。しかし、なぜ財政再建が経済成長なのでしょうか。それは、政府が国債を乱発して民間のお金を吸い上げると、市中金利が上がり、民間の投資需要を削いでしまうからです(クラウディングアウトと呼ばれます)。

             ←ーー経済を成長させる←ーー財政再建
              |              ↓ 
  国民の暮らしを豊かにする |             対立
               |              ↑               ←ーー経済を成長させる←ーー財政出動
 

 さて、財政出動も財政再建もどちらも経済を成長させることが目的であることが分かりました。どちらの支持者にとっても経済を成長させることは大切です。国民の暮らしを豊かにするためだからです。それでは、この対立をどうやって解決しましょうか。

 今、日本は政府が市中からお金を吸い上げるどころか、市中にお金を配っている状態です。黒田バズーカです(日銀は政府の子会社です)。国債金利もマイナスで、国債を発行すると、日銀がお金を受け取れる立場なのです。だから、今は、財政再建は不要なのです。

 現在の政治では、プライマリーバランスを守りながら、政府支出を増やすことが検討され、そして、制限されています。しかし、市場の反応を見る限り(国債金利に反映されます)、日本の財政不安に景気を悪化させる不安要素はなく、レーガン大統領時代のアメリカのように、クラウディングアウトが起こり、国内の投資需要を損なう恐れもありません。マイナス金利だからです。

 むしろ、銀行が不動産への融資をバブル期並みの緩和しているのに、借り手がいない状況です。需要不足なのだから、経済成長のために財政出動させる局面であることが分かります。

 また、政府が放漫な財政支出をすれば、国債が暴落して金利が上がり、金利の利払いができなくなるという批判もあります。しかし、日本の国債は固定金利(金利は発行時点のものから変動しない)であり、一挙に利払い額が増えるということはありません。例えば、現在は(国債にもいくつかの種類があるのですが)国債の一部はマイナス金利なので、国庫にお金が納付される状態です。

 また、国債が暴落する可能性を指摘する風評もあります。しかし、高値が付いている国債が暴落するかどうかは、今の相場がバブルかどうかによるでしょう。そして、日銀の異次元緩和という官製需要ですが、現に需要があるのでバブルの恐れはないでしょう。もちろん、デフレが脱却すれば日銀が買いこんだ国債を売りに出す可能性もあるでしょうが、相場が崩壊するような売却の仕方はしないでしょう。もちろん、現在もデフレは進行しており、国債の暴落を心配するなんて、天が落ちてくるのを心配するようなものです。

 ところで、現在のわたしたちのための放漫財政で、将来の世代に負債を残すことは問題だという主張があります。しかし、財政出動によって経済を成長させることは、将来の世代にとっても大切なことです。年金の受取額に影響するからです。

 政府の年金改正法案は、インフレ率1.3%、実質賃金成長率2,5%が100年続くことを基準に計算されました。この数字が非現実的かどうかはさておいて、日本の経済が成長することは、将来の世代のパイを増やすことでしょう。

 また、デフレ不況はもう20年も続いています。長期的な問題です。デフレ不況からの脱却は、将来の世代にとっても問題でしょう。

 ただし、プライマリーバランスの実現を棚上げすることは、政治問題になるでしょう。緊縮財政派は、過去、財政再建を名目に消費税を増税しまた。

 しかし、「消費税増税に反対するブログ」の記事(http://anti-tax-increase.hatenablog.com/entry/2016/04/16/003549 )によると 実際の税金の使い道を調べると、消費税の税収の86%は、法人税の減税に使われました。1989年から2015年度にかけて国民が払った消費税の累計は304.8兆円なのに対して、法人税の減税分は累計で262.2兆円に達します。

 だから、緊縮財政派は、消費税減税や財政拡大に反対するでしょう。財政緊縮派のすべてとは言いませんが、彼らが財界の利益のために財政再建を利用したことを認めたくないからでしょう。
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